韓国の 金 正來 さん(れいさん Vol.40 『韓国海苔』) から珍しいお茶を送って頂いた。
韓国の伝統茶の一つで、その名は 甘味、酸味、苦味、辛味、塩味 の五つの味がすることに由来する。 朝鮮五味子(チョウセンゴミシ)の赤い果実を乾燥させたものを、水に一晩漬けてから、好みで砂糖や蜂蜜を加えるなどして飲む。 天然のきれいな朱色。 滋養強壮に効き、美容・健康にも欠かせないそうだ。 料理にはグラニテ(ソルベ)や、果物に味を染み込ませて使うと良いと教わったので、早速試してみることに。
れいさんは現在、石鍋シェフプロデュースのソウルの新しいレストラン『Oroom Dining』で、
Chef のアシストとして、多忙な毎日を送っているとの事。 頑張ってください。
再会はぜひソウルで、と願っています。
寒い冬に旬を迎える、北海道・東北を主産地とするマダラ。 丸々と太り、膨れたお腹から
「たらふく(鱈腹)食べる」の語源にもなっているそうだ。 フランスでも cabillau (カビヨー)と
呼ばれ、三ツ星レストランのメニューにも度々登場する美味しい魚。
ちなみに一般的に消費される「たらこ」はスケトウダラの卵巣の塩漬け。
川崎市中原区武蔵新城。『米蔵(よねくら)』の店主・阿部 重信さんは、フレンチ出身で和食も修業された後、独立開店。お客様の喜ぶ顔を見ながら仕事がしたいと、カウンター越しに一人で店を切り盛りする。気さくで誠実な人柄が、料理や店の雰囲気に感じられ、居心地が良い。地元のお客様に愛され、常連さんのわがままなオーダーにも快く応えてくれそう。
作って頂いたタラの煮付けはコクの深い味わいで、ごはんが進む。またお米が旨い。
吟味された素材とカウンターに並んだお薦めの日本酒や焼酎に店主のこだわりが伺える。
おいしいごはんとお酒
米蔵(よねくら)
〒211-0045 神奈川県川崎市中原区上新城 2-1-25 WAビル1F
TEL 044-751-1681
営業時間:昼/11:00~14:00 夜/17:00~22:00 水曜定休
林檎(りんご)を発酵させて造る微発泡酒。 英語では、サイダー Cider と呼ぶ。
フランス・ブルターニュ地方やノルマンディー地方が有名な産地。
シードルを蒸留した林檎のブランデーに 「カルヴァドス」 Calvados がある。
これらのお酒で煮込み、特産のたっぷりの生クリームとバターで仕上げる地方料理として、Poulet Vallée d’Auge 若鶏のオージュ渓谷風、Matelote à la Normande (舌平目など魚介の)ノルマンディー風マトロート、などが代表としてあげられる。
林檎の季節として、秋口からはなぜかこのシードルが使いたくなる。
太刀魚の皮面をソテーし、ハーブや胡桃、粒マスタードなどを加えたパン粉をのせ、上火でこんがり焼き上げる。ポワロー葱のエチュベを付け合わせに、シードル風味のクリーム
ソースを添えてみた。 甘酢っぱい香りが絡み合う。
2009年、春から夏にかけ、エクロールで料理研修をされた韓国の 金 正來 さん(れいさん)は、英語も日本語も堪能で、気配りのできる優しい男性。
仕事の合い間に、日本と韓国の文化の違いや、将来の夢について、よく語り合った。
れいさんから学ぶことも非常に多く、私達にとっても、良い経験となった。
『一期一会』 帰国が近づき、最後に送った言葉に、感謝の気持ちを添えて。
れいさんに頂いた韓国のりとキムチちぢみの味、そして厚い温情は決して忘れませんよ!
愛くるしくかわいい顔をしたイサキ。しかしその骨は鋭く固い為、「カジヤ(鍛冶屋)ゴロシ」の
異名を持つほど。 背ビレが鶏冠に似ていることから「鶏魚」とも書く。
釣りの対象としても人気で、夏を代表する磯魚。 脂ののった旬の白身は、刺身、または塩焼きで賞味される。
藻塩と利尻昆布でマリネし、トマトとシャンパンヴィネガーのソースを添えて前菜に。
メインでは、オレガノやマジョラムなどのハーブバターを上にのせて、香ばしくオーヴン焼きにする。付け合わせには、ういきょうのグリエと燻製じゃがいものピュレを。
「専門料理」等で幅広く御活躍されてきた写真家の早川 哲さんからお誘いを頂き、藤 竜也さん、中谷 美紀さん主演映画 「しあわせのかおり」 の上映会に参加させて頂いた。
藤さん演じる中国料理人、王さんの味と人柄に惹かれたOL役の中谷さんが弟子入りするというお話。脳梗塞で倒れ、鍋を振ることもできなくなった主人公が、最後のオーダーに応え、必死に作る 『トマト卵炒め』 のシーンは感動的な迫真の演技。そして、まさにかおりが漂ってくるような料理映像が実に美味しそう!
みなさんにお奨めしたい映画です。泣けます。ぜひご覧下さい。
料理指導にあたられた中華点心の第一人者、茂手木 章さんが撮影中同行され、映画に登場する数々の料理も全てお作りになられた。
観賞後には茂手木さん自ら、点心と、『トマト卵炒め』 をごちそうして下さった。シンプルな料理でありながら、一味違うプロの技を堪能。
早川さん、茂手木さん、ありがとうございました。
体長4~5㎝。体甲に多くの赤い色素胞を持つため美しい紅色(桜色)となる。
駿河湾、東京湾、相模湾などの深海に生息し、駿河湾でのみ漁獲されている。
夏の産卵期は禁漁のため、旬は春と秋の年2回。
シーズンには生食、釜揚げ、かき揚げ等で賞味されるが、素干しで乾燥保存されたものも一年中利用されている。
他の海老と違い、殻ごと食べられるので、カルシウムの摂取には効果的。
春のサクラマスの皮を引き、替わりに桜海老をまぶして香ばしくロティールしたり、セルクルでガレット(円盤)状に焼きあげ、ホワイトアスパラガスのヴルーテに浮かべる。
また、海老のムースとともにベニエ生地で包んで揚げ、グリーンピースのソースを添えてアミューズグールとして。
50cm以下をサゴシ(サゴチ)、70cm位までをヤナギ、それ以上はサワラと呼ばれる出世魚。 名の由来は体が細長く平たいことから、「狭(さ)腹(わら)」、「狭(さ)腰(ごし)」。
コクのある上品な白身で、瀬戸内、関西では「西京漬け」として有名。
友人の 柳井 晋作さんがオーナーシェフを務める 「レストラン アビチュエ」 さんは ’08年、鎌倉から逗子へと移転した。 久し振りに伺い、地元・三浦の食材を用いたランチを頂く。
本日のお魚は 『鰆と帆立貝、フルーツトマトのブレゼ』。 脂ののった至極美味な鰆が、彩り野菜らと共に鉄製のココット鍋で蒸し煮にされている。 一緒に人参のスープとローストビーフのサラダ、バゲットが盛られたプレートに、デザートも付いて1,800円。食後の選べる紅茶もこちらでの楽しみの一つ。 それにしても柳井さんにはいつも感心させられる。カトラリーやグラス、並べられたワインへのさりげないこだわり。 料理も、素材の組み合わせ方や、
ビネガー、リキュールなど “かくし味” の妙味。素っ気ないふりをして、まるでお客が驚くのを厨房の奥からこっそり喜んでいる風。
まさに 「アビチュエ(常連さんの意)」 になってしまいそうな店です。
RESTAURANT HABITUÉ レストラン アビチュエ
〒249-0006 神奈川県逗子市逗子 7-6-29 TEL 046-873-9949
営業時間:昼/11:30~14:30 夜/18:00~21:00 月曜定休
古く大根(おおね)と呼ばれたものが、後に音読されて(だいこん)になったと言われる。
変異が大きく、根部の色も白、赤、黒と多彩。大きさは桜島大根から二十日大根まで幅が広く、形も丸、楕円、長、細と実に品種が多い。
「大根役者」と言うなかれ。刺し身のつま、おろし、おでん、ふろふき、酢の物、汁の実 等、
さらに保存食として漬け物や切り干し大根などにも加工され、まさに芸達者な万能選手!
木枯らし吹く頃からは、エクロールのメニュー上にもお呼びがかかりっぱなし。
三浦大根(4kgにもなる)のポタージュに緑鮮やかな葉のピュレとフォワグラを浮かべて。
また、コントラストが美しい自家製スモークサーモンと聖護院大根のサラダ、白蛤と黒大根のクラムチャウダー白子添え、加賀・源助大根と豚バラ肉のラグー(煮込み)など。
なお、消化を良くする(でんぷんを分解する)アミラーゼや、焼き焦げに含まれる発がん性物質を抑制するオキシターゼといった酵素を含むことからも、さんまの塩焼きに大根おろしは理想の組み合わせ。
オープン2年目の年末に、あるお客様の御依頼から始めた 「おせち」 も回を重ね、今では
10月早々から予約が入り、「正月なくてはならない存在」、「わが家のイベント」とまで言って頂けるようになりました。
2009年のメニューは、鮑のコンソメ煮・スモークサーモン・帆立貝のグリエ・ヤリイカのファルシ・ワカサギのエスカベッシュ・鰯のコンフィ・雲丹、カニ、トリュフ入り卵焼き・アン肝のメダイヨン・焼きタラバ蟹・海の幸のマリネ・キッシュ・フォアグラ・ローストビーフ・鴨の燻製、
テリーヌ・生ハム・猪のロールキャベツ・ほろほろ鳥のバロティーヌ・かぼちゃのマリネ・林檎のパイ包み・じゃがいものグラタン・金柑のコンポート・などなど…と、40品目がぎっしり。
今年も1年間、多くのお客様に御来店頂きまして誠にありがとうございました。
新年も皆様の御多幸をお祈り致しますとともに、御愛顧賜りますようお願い申し上げます。