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旬の食材Seasonal Food

Vol.22 『河豚(フグ)』 (11月~2月)2014.04.15



横浜市都筑区で店を構える「日本料理 まつ本」の御主人、松本 淳さんとは同期で20年来のお付き合いになる。 エクロールオープン当初は、先に独立した松本さんからいろいろなアドバイスも頂いた。「長谷川、商売はあきないだから、焦らず気長に頑張れ」と。
先日お店に伺った折、用意して頂いたのが、冬の絶品 『ふぐ』 料理。

世界で160種、日本周辺に約50種が分布し、中でも最も美味と言われるのがトラフグ。
白身で淡白、低脂肪。繊維質で弾力のある肉質の為、刺身は薄く切って美しく盛り付けてある。その 『ふぐ刺し』 を噛みしめると、ウッ、旨い。 コラーゲンたっぷり、プリプリした歯ごたえの皮の湯引きも堪能。やみつきになりそうな 『唐揚げ』 も御馳走になり、えもいわれぬ 『ふぐちり』鍋に舌鼓。締めは御主人も「ふぐ料理で一番美味しい」と話す 『雑炊』 で。

季節感を大切にした丁寧な仕事、おもてなしのこころ。
何度でも訪れたくなるおすすめの一軒。

日本料理 まつ本
〒224-0032 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央 12-5-101
横浜市営地下鉄センター南駅 徒歩5分 TEL 045-942-9129
営業時間:昼/11:30~14:00 夜/18:00~23:00  月曜定休


Vol.21 『白子(真鱈)』 (11月~1月)2014.04.15

魚に雪と書き、冬の北国の代表とも言えるタラ。

そのマダラの精巣。(スケトウダラの卵巣の塩蔵品が「たらこ」。)

ミネラルやビタミンに富んでいる。

タラちり、鍋料理には欠かせない存在。もちろんブイヤベースにも加えたい。

裏漉して熱々のロワイヤルに仕立て、柚子バターソースを添えアミューズグールに。

また、さっと湯がいて、根菜類のポ・ト・フーに浮かべたり。

定番のおすすめは “白子のムニエル”。 表面を香ばしくこんがり焼き、ナイフを入れると

中はトロッ。 ブール・ノワゼット(はしばみ色に焦がしたバター)と、シェリーヴィネガーの

ソースに、ケッパーも加え、からめるように添える。

付け合わせには、甘い寒締めのちぢみほうれん草のソテーを。


Vol.20 『ル・レクチェ』 Le Lectier (11月~12月)2014.04.15

開店以来数々のお気遣いを頂いている 新潟の徐さんが、冬になると送ってくださるのが、
新潟産の洋梨 「ル・レクチェ」。 驚くほどなめらかな舌ざわり、上品な甘味、豊潤な芳香。
まさに “にいがたの逸品”。 いつも本当にありがとうございます。

徐さんが燕市で営まれる 『杭州飯店』 さんは、全国のラーメン通に知られる、煮干し系・
背脂・極太麺、新潟発祥のお店。もちろん地元の人気も絶大で、一度食べたらやみつきになってしまう。 その大きさに圧倒される、もちもちした麺生地皮の “餃子” も名物。
みなさん、ぜひ燕まで足をお運びください。

杭州飯店  新潟県燕市西燕49-4 TEL 0256-64-3770
営/11:00~20:30  休/月曜(祝日の場合は翌日)


Vol.19 『ボジョレー ヌーヴォー』 Beaujolais Nouveau2014.04.15

毎年11月第3木曜日に解禁される、フランス・ブルゴーニュ地方、ボジョレー地区で生産される赤ワインの新酒。日本でもすっかりお馴染みとなっている。
その年に採れたガメイ種の葡萄を、マセラシオン・カルボニックと呼ばれる製法で、早く色素を抽出し、渋みの少ないフルーティーなワインに仕上げる。
2007年の解禁日は15日。初の試みで3日間フェアを行ったところ、予想以上(予想外?)の大反響に、改めてヌーヴォー人気を痛感させられた。
用意した Joseph Drouhin 、Jean-Marc Bessone の Villages Nouveau 2007 がまたたく間に完売!
ご常連様の『でも、家で飲むより、やっぱりレストランで飲んだほうが格段に美味しいね』の
お言葉に、スタッフからも「フェア成功でしたね❤」


Vol.18 『鯖(サバ)』 (真鯖10月~12月)2014.04.15

鯖の仲間には、青い背に「く」の字の斑模様があるマサバ(旬は脂の乗った秋)、腹に胡麻のような黒い点々があるゴマサバ(旬は夏)、他にタイセイヨウサバがある。

「さばを読む」(数をごまかすこと)と言われる位、昔は大量に漁獲される大衆魚であった。

現在は『関さば』(大分県佐賀関)のように、漁師さんや、漁協、仲買人さんらの努力でブランド化したものも味わえる。

和食ではお馴染みの塩焼き、竜田揚げ、締めサバ、味噌煮、みりん干しなど。

エクロールでの人気の前菜は、通称「サバじゃが」。

フィレにした鯖にたっぷりと砂糖をまぶし30分脱水する。洗い流したらやはりたっぷりめに

塩を振り1時間置く。塩を流しよく拭き取り、ワインヴィネガーで30分マリネして締める。

インカのめざめ(黄色いアンデスポテト)をマッシュにし、塩、胡椒、EXヴァージンオリーヴオイル、ゼラチンを加える。

とよ型に層になるように交互に詰めていく。固まったら2㎝厚さに切り、バルサミコヴィネグレットを添える。お寿司で言ったら、ポテトがシャリ。築地フレンチならではの一品。


Vol.17 『黒米』2014.04.15

尊敬する先輩、武井智春さんが総料理長を務めるのは、2007年夏、伊豆・湯ヶ島にオープンしたリゾート・フレンチ・オーベルジュ『ARCANA IZU』。
シェフを支える若手スタッフ、糸井佑磨君が休日にお土産を持って来てくれた。
修善寺特産の黒米。
ビタミンE、ミネラル、繊維質が豊富で、黒色色素アントシアニンは血管を保護し、動脈硬化を予防する効果がある。中国では漢時代以降、皇帝に健康米として献上されたと言われ、古代米とも呼ばれている。
白米と炊き、地鶏の皮と身の間に挟みローストしたり、パルミジャーノ風味のリゾットにして魚介類と組み合わせてみる。

武井シェフの洗練されたこだわりの料理と、露天風呂付きのスィートルーム。
都会の喧騒から離れて、森と渓流、自然に囲まれた非日常空間を満喫したい。

ARCANA IZU  アルカナ イズ
〒410-3206 静岡県伊豆市湯ヶ島1662  TEL 0558-85-2700


Vol.16 『イクラ』 (9月~1月)2014.04.15

ロシア語で“卵”の意味。

秋サケが採れる頃、市場には生の腹子が多く並ぶようになる。

サケの未熟卵を卵巣ごと塩蔵したのが筋子(スジコ)、成熟した卵を一粒ずつ離して塩漬けにしたものがイクラ。

イクラの作り方 : 手を入れて少し熱い位の熱湯の中に、生の腹子を入れ、ていねいに一粒ずつときほぐす。(金網や大根おろしでほぐす方法もある。)膜や筋は何度か水を取り替え流す。卵をざるにあげ水を切り、塩を振る。または醤油や酒などに漬け込む。

今回は前菜に添えてみようと、シャンパン漬けにしてみた。旨い。ワインがすすみそう。

その「プチプチ」した食感で子供たちも大好きなイクラ。

おふくろが作ってくれた故郷・新潟の郷土料理「のっぺい汁」には、茹で上がった“目玉おやじ”みたいなイクラがいっぱい入っていたなぁ…。


Vol.15 『甘藷(サツマイモ)』 (9月~11月)2014.04.15

ヒルガオ科のつる性多年草。中央アメリカ原産。

さつまいもの名は、青木昆陽が薩摩藩の芋を全国に普及したことによる。

紅あか、紅あずま、高系14号(鳴門金時、土佐紅、五郎島金時など)が主流で、皮の白い黄金芋(こがねいも)や、中がオレンジ色や紫色の品種も最近人気がある。

日本では40種、世界ではなんと4000種と言われる。

主成分は炭水化物でデンプンが多い。甘味成分である蔗糖やブドウ糖など、また繊維や

ビタミンCも含む。

石焼いも風に、アルミで包んでオーヴンで焼いてからポタージュに仕立て、クルトン代わりの大學芋を浮かべる。

デザートではスィートポテトのパイ包み焼きや、ムラサキイモとココナッツミルクのスープにブラックタピオカと胡麻のアイスを添える、など。

ちなみに「さつまいもを食べるとガスが出やすい」のは、デンプンの中に1~2割ほど消化・吸収されないものが含まれているせいらしい………。


Vol.14 『イトヨリダイ』 (9月~11月)2014.04.15

タイと名が付くが、鯛の仲間ではなく、スズキ目イトヨリダイ科の魚。

本州中部からオーストラリアまでの西太平洋に分布。旬は秋から冬。

赤くスマートな体型に、鮮やかな黄色い線が筋のように入る。 尾びれの上部が長く伸び、糸を撚(よ)っているように見えるところから、「糸より」と呼ばれる。 英語名も「ゴールデン・スレッド golden thread (金の糸)」。えら蓋上部付け根の赤斑点も特徴の一つ。

以前はフランスの「ルージェ rouget」の代用として使われることもあったが、繊細でくせのない身質は別物。関西では特に珍重され、蒸し物や煮付け、碗種にされることが多い。

良質なタンパク質と豊富なビタミンDを含む。

その綺麗な皮目で外側を囲むように、中はオマール海老とムースを詰めたテリーヌに仕立てる。 また舌平目のように細長く切りグージョネットにしてフリットに。

トマトやオリーヴ、ハーブを使った“プロヴァンス風”としてもメニューによく登場。


Vol.13 『ハニーデューメロン』 (カリフォルニア産 8月~9月)2014.04.15

本橋大志君は、浅草の「レストラン大宮」さんで修業後、アメリカの大使館で料理人を務めている好青年。渡米前にはエクロールも手伝って頂いた。本橋君から送られてきたのは、

見事に大きな HONEY DEW MELON (“はちみつのしずく”の意)。 食べ頃に熟したその味は名前の如くまさにハニー。そして食べ応え充分!これだけのメロンを堪能したのは久し振り、いや初めてかも。

メロンには皮に網目のあるネット系と、なめらかなノーネット系があり、ハニーデューは後者。クリーム~白緑色をした皮に、果肉は薄緑色(オレンジ色の品種もある)。ジューシーで

しっかりした肉質が特徴。収穫時期違いでメキシコでも栽培されている。

日本ではハネデュー、ハネジュー、羽根十など、いずれも日本語読みしたもので親しまれている。

このメロンのように、ひとまわりも大きく成長した本橋君に再会するのが楽しみです。

もしかしてアメリカで知り合った“ハニー”も連れて帰って来たりして……!?


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