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旬の食材Seasonal Food

Vol.61 『甘蝦(アマエビ)』 (9月~2月)2014.04.15

名のとおり、とろけるような甘みが特徴で、生で食されることが多い。

分類学的には「ホッコクアカエビ」と言い、タラバエビ科の仲間。

日本では、山陰以北の日本海と北海道周辺に生息し、水揚げ量日本一の新潟では「南蛮えび」、また山形では「赤えび」とも呼ばれる。

孵化後はオスとして成長し、5年位でメスに転換するという珍しい生態を持つ。

甘酸っぱいフルーツヴィネガーやキャヴィアと和え、タルタル仕立てにしたり、ハーブ系のドレッシングでカルパッチョとして提供。ベニエの衣をつけて揚げても美味しい。

今秋は味噌の旨みも余すことなく、古典的なビスクスープに。

おいしい寿司種はいろいろとあるが、故郷新潟に帰ると食べたくなるのは、やっぱり子供の頃から好きだった、この甘エビかなぁ。


Vol.60 『山東菜(サントウサイ)』 (12月)2014.04.15

アブラナ科の白菜の仲間。とにかく大きい!(写真の左。中央は娃々菜というミニ白菜。右の卵と比べるとその大きさが分かる。) 一般的な白菜と違うのは、葉先が丸まらず開いた状態の不結球タイプ。原産地は中国山東省。日本では埼玉東南部で栽培され、生産量は少ない。そのため東京の市場でも、12月初旬の10日間しか取り扱いがないそうだ。旬は若摘みの物は春だが、ほとんどは漬物用に大きくなってから収穫される12月。 お浸しや漬物向きだが、もちろんスープやサラダ、炒め物、クリーム煮などにしても美味しい。

刻んでベーコンとソテーした茎の部分と、帆立貝、手長海老を葉の部分で包み、柔らかく蒸し煮にして、上からとろみを付けたそのスープをかける。寒い季節にたまらないご馳走。


Vol.59 『魳(カマス)』 (8月~10月)2014.04.15

やや赤みを帯びた“アカカマス”と呼ばれる「本カマス」と、“ヤマトカマス”・“アオカマス”と呼ばれる「水カマス」があり、細長い体で150㎞/hにもおよぶスピードで海中を泳ぐ。

夏の終わりから秋にかけて旬を迎える魚の代表。 肉質は水分を多く含むため焼き魚に適し、特に干物にすることで余分な水分がとび旨味が凝縮する。

三枚におろしたカマスの頭と骨を、燻製にかけた後 香味野菜と煮出して燻香付きのフュメ・ド・ポワソン(魚の出し汁)をつくってみる。燻香は魚と相性がよく、カツオ節はそのよい例。

その出し汁にじゃがいものピュレと黒オリーヴのペーストを加え、スープ仕立てのソースとし、香ばしくグリエしたカマスの身とからめて召し上がって頂く。

または和食の調理法を応用し、松茸と挟み焼きにする。仕上げはフレンチらしく、ポルト酒とジュ・ド・トリュフをベースにしたソースに、牛蒡のキャラメリゼを付け合わせて。

秋茄子のフォンダンを敷いた上にカマスのソテーを乗せ、アーモンドとクミン入りの焦がしバターソースをかけても美味しい。


Vol.58 『黒いちじく』 (8月~10月)2014.04.15

秋の新作デザート 『黒いちじくと巨峰のクリスピーなタルト レモンミルクのソルベ添え』。

パート・フィロ Pâte fillo と呼ばれる、トウモロコシ粉が主成分の薄く軽い生地をカップ型に焼き、中にはふんわりしたカスタードクリームを詰め、旬のフルーツをのせてみる。

フレッシュの出回る時期がごくわずかで、8月から市場にお目見えする、カリフォルニア産“ブラック ミッション” こと、黒いちじく。 食物繊維やミネラルが豊富で、血液をきれいにし、美容効果も抜群。 国産物は九州・広島・佐渡・石川などで晩秋まで収穫される。

オーヴンの余熱でセミドライにしたものを組み合わせても食感がおもしろい。

深い紫色の果皮に凝縮した甘み、濃厚な味わい。

バランス良く、さっぱりしたレモン風味のミルクシャーベットを添え、お酒好きの方には香り付けにリモンチェロも振りかけて。

 


Vol.57 『バターナッツ スクワッシュ』 Butternut Squash (8月~10月)2014.04.15

かわいらしい瓢箪のような、ピーナッツのような形をしたこの野菜は、スクワッシュ(ウリ科)と呼ばれるカボチャの一種。 周りの皮はベージュ色だが、中身はきれいなオレンジ色。

普通のカボチャより水分がやや多めでしっとりした感じ。

アメリカ、ニュージーランドなどから輸入品が通年、三浦半島産は秋に出回る。

ガーリックオイルとエルブ・ド・プロヴァンスで和え、“焼き野菜のマリネ”にして提供したり、グラタンやフリット、ピクルスにしても美味。

今回はなめらかなスープに仕立て、仏産ムール貝と、アクセントにインディカスパイスを少々散らしてみた。


Vol.56 『鯒(コチ)』 (真ゴチ6月~8月)2014.04.15

上から押しつぶされたような平たい頭に円錐形の胴体。 英語名は形そのまま flat head。

神官が持つ“しゃく・こつ(芴)”に体形が似ているから、または骨が硬いことからコツ(骨)が、「コチ」と呼ぶようになった。 『鯒』は飛び踊るようにして逃げる姿から。

天ぷら種にされる「メゴチ」と区別するため「マゴチ」と呼ばれる。 生まれて2歳までは雄で3歳頃から40㎝を超えると雌に性転換する。 砂泥地に生息し、浅瀬で産卵する旬の夏には脂が乗ってくる。

塩焼きにしても頬の身が旨く、「コチの頭は嫁に食わせよ」という諺もあるほど。

低脂肪でたんぱく質が多いので、夏バテにも格好の食材と言われている。

こりこりした歯ごたえのしまった白身はカルパッチョに最適。南仏ではブイヤベースの材料として欠かせない。エクロールの代表料理としては、香ばしくグリエして干海苔風味の魚のうらごしスープに浮かべて。 または、さっぱりとマリニエール仕立てでレモンタイムとミントオイルの香りを添えて。


Vol.55 『十全茄子(じゅうぜんなす)』 (7月~8月)2014.04.15

新潟県は なすの作付面積日本一。

その種類も18品種と多彩な「なす王国」。

子供の頃から食卓で慣れ親しんだ“あの茄子”が残念ながら東京ではお目にかかれない。

ここ数年お盆の帰省中、楽しみの一つになっているのが、“あの茄子” こと、小ぶりで巾着(きんちゃく)型をした 『十全なす』 の漬物。

生まれ育った燕市やお隣の三条市の特産と知ったのは最近の事で、栽培の難しさ、収穫量の少なさから特定の産地でしか作られず、県内消費が殆どであったらしい。

平成元年の頃からは新潟市曽野木地区でも盛んに生産されるようになり、ネット通販などでその美味しさが徐々に県外にも伝わるようになってきたそうだ。

「十全」とは地名で、村松町旧十全村の農家の娘さんが、燕三条付近の西蒲原に嫁いできた際、泉州水なす系統の種を持ち込み、それが後に広まったと言われている。

鮮やかな紫紺色の薄い皮の中は、緻密でジューシーな甘味のある果肉。“浅漬け”に最適で、丸ごとかぶりつくとプッシューと漬け汁が飛び散り、薄じょっぱさの後に口中になんとも言えぬ旨味が広がる。

越後冷酒片手に、「うんめぇ」 そして “懐かしい” 新潟の夏の味。


Vol.54 『岩中豚(いわちゅうぶた)』2014.04.15


文京区千駄木の閑静な住宅街で、「ブラッスリー ペルル」 の店主として、日々奮闘される横山 正人さん。

いつも快活な、人なつこい笑顔とあたたかいおもてなしでお客様を迎えてくれる、人気急上昇中のお店。
夏のおすすめメニューから作って頂いたのは、『岩中豚のグリエと豚足のパネ』。 香辛料などと煮込んでから網焼きした豚肉は驚くほど柔らかくジューシー。 コラーゲンたっぷりの豚足はパン粉をまぶして焼いたブラッスリー料理の定番! トマトソースとの相性も抜群。
「岩中豚」は岩手中央畜産のブランド豚。 資料、農場、品質にこだわり、健康に育てた豚肉は純白で適度なしまりの脂肪をまとった、まろやかな旨味が特徴。
震災後の東北地方の風評被害に対し、積極的に良い食材を提供していこうとする横山さんの、優しく前向きな姿勢が嬉しい。
気軽に立ち寄れる アットホームな雰囲気でありながら、心のこもった本格フレンチを堪能できる貴重な一軒。 この夏、日本を元気にする男、横山シェフの料理に注目!

Brasserie Perle  ブラッスリー ペルル

〒113-0022 東京都文京区千駄木 3-10-29 1F
TEL 03-3823-0058 FAX 03-3823-0076
定休日:月曜日、月一回火曜日
営業時間:Lunch/11:30~15:00(L.O.14:00)
Dinner/17:30~22:00(L.O.20:30)


Vol.53 『鯛(タイ)』 (3月~6月)2014.04.15

スズキ目タイ科。仏語で dorade ドラード。

中でもマダイは「百魚の王様」と言われ、日本では祝い魚として特に珍重される。

「エビで鯛を釣る」の譬えどおり、エビを好んで食べて、産卵を控えた春のマダイは体色も美しくなり 『桜鯛』 と呼ばれ、極上品として扱われる。

タイと名の付く魚は数多いが、マダイに準じる正真のタイと言えるものには、同じタイ科のチダイ(チコダイ)、キダイ(レンコダイ)、ヘダイ、クロダイ などがある。

刺身、焼き物、かぶと煮、タイ飯、椀物など どんな調理にも適し、フレンチのメニューにもよく登場する。

サクラチップで軽く燻して、春野菜とサラダコンポーゼに。 ベルモット酒でふっくらと蒸し、アラで取ったブイヨンに春菊のピュレと柚子の香りを加えて。 また皮を香ばしくポワレして、春キャベツと白いんげんのブレゼを付け合わせに、落花生オイル風味のソースでどうぞ。


Vol.52 『牡蠣(カキ)』 (真がき10月~2月)2014.04.15

仏語ではhuître。旬は秋から早春にかけてであるが、養殖・流通が発達し、最近では通年メニューから欠かせない。

夏が旬の岩がきもクリーミィーで魅力十分。

欧米では、英語でRのつかない月(5~8月)は食べてはいけないと云われるが、これは牡蠣の産卵期と一致し、生殖巣などが傷みやすい時期だからと警戒したためである。

グリコーゲン、タウリン、ミネラル、ビタミンなどを多く含み、「海のミルク」ともいわれるほど、牛乳に匹敵する高い栄養価がある。

産地としては、北海道、岩手、宮城、広島などが有名。

鮮度の良い大ぶりの殻牡蠣にはフランス風にエシャロットヴィネガーを添えて。

また、裏漉しピュレにしてロワイヤルやスープ仕立てで提供。

旨味を凝縮した牡蠣のリゾットや、香ばしくムニエルにしても美味しい。

エクロールのカキフライは、タルタルの替わりに、トリュフと半熟卵のエクラゼをソースに。

『牡蠣好きのための牡蠣づくしコース』を用意することも。

 


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