旬の食材

旬の食材

Vol.27 『玉葱』 (春・秋 新玉ねぎ3月~5月) 2014.04.15

SN07611ユリ科の多年草。西洋料理には欠かせない存在。日本では明治初期以降北海道より広まる。食用部分は実は葉で、葉鞘と呼ばれるところが次第に厚みを増し、球体に太ったもの。
玉ねぎの辛みは硫化アリルという成分。刻むと涙が出るのは、この揮発成分が目の粘膜を刺激するため。硫化アリルの量によって辛み品種と甘み品種に分けられる。
黄玉ねぎ 春播き秋採り型(北海道)と秋播き初夏採り型。収穫後1ヶ月風干ししてから出 荷する。周年流通。泉州黄、札幌黄など。密集栽培して小球に育てたものが、ペコロス。
白玉ねぎ 3~5月に出回る早生種の新玉ねぎ、愛知白。 球が大きくなる前に葉ごと収穫 する極早生種の葉玉ねぎなど。
赤玉ねぎ 紫玉ねぎ。代表種は湘南レッド。水分が多い甘み品種で生食用向き。

炒めたり煮込んだりと、お馴染みオニオングラタンスープや、ポタージュ・ソースのベースに。 卵と合わせてキッシュのアパレイユ(たね)に。 ハンバーグ、コロッケ、ミルポワ(香味野菜)等……。 まさに主演、助演と大活躍。今回は春のメニューとして、新玉ねぎの甘い冷製クリームに、フレッシュトマトのクーリとジュレ、生雲丹を組み合わせてみました。


Vol.26 『的鯛(マトウダイ)』 (2月~4月) 2014.04.15

2008 1-4 0111青森以南の日本各地、東シナ海、オーストラリア、ニュージーランド、大西洋と広く分布。 体の中央に白く縁取られた“黒い斑点”が特徴。
弓の的に似ているから 「的鯛」、上顎が突き出て馬面のため「馬頭鯛」、またフランスでは
この黒斑が、聖ペトロ Saint-Pierre が掴んだ跡だと言われることから「サン・ピエール」 と
呼ばれている。
関東での旬は産卵期前の春から初夏。
淡白な白身は適度に脂気があり、バター焼きやムニエル、グラタンなどに向いている。
オリーヴオイルでこんがりソテーした的鯛に、パスティス(南仏のリキュール)風味のソースと、熟成赤ワインヴィネガーの酸味、フレッシュハーブのエストラゴンの香りを加えて、この
春のおすすめに。


Vol.25 『黄金柑』 (2月~4月) 2014.04.15

2008 1-2 0011伊豆の糸井君 (Vol.17 『黒米』) が、下田の「どんぐり農園」さんから、大きなみかん箱を送ってくれた。 中身は、今しがた採れたばかりのような、葉付きの柑橘がいっぱい!
はるみ、はるか、津の香(つのかおり)、清峰(せいほう)、土佐文旦 ……。
そして、ピンポン玉を少し大きくした位のかわいらしい黄金柑(おうごんかん)。
明治の頃から鹿児島で「黄みかん」と呼ばれた品種で、愛媛や静岡では黄金柑、またはゴールデンオレンジなどとも言われる。 おそらく温州みかんと柚子の自然交配で、果皮、果肉ともに鮮やかな黄色。 上品かつ爽やかな甘味と、程よい酸味のバランスが良い。
2008 1-2 0166各種をそれぞれに試食してみる事で、風味や特徴の違いが歴然に感じ取れる。 同時に、
「どんぐり農園」さんの情熱も伝わってくる。
個々の味を活かすべく、少量の蜂蜜とカンパリを加え、ゼリー寄せにしてみた。
早春の恵みの集結。


Vol.24 『魴鮄(ホウボウ)』 (1月~3月) 2014.04.15

2008 1-3 0161角張った大きな頭に細長い紡錘形の体型、羽のような大きな胸びれが特徴。
英名でSearobin「海のコマドリ」とも呼ばれる。
水深100~600mくらいまでの砂泥底域に生息し、胸びれ下部の3本の軟条を使い、海底を「方々」歩き回る。また浮袋で「グーグー(ホーボー?)」と鳴くところから名前がついたと言われる。
淡白な白身肉は上品な旨みで歯ごたえがあり、刺身や椀種に、フレンチではブイヤベースの定番として賞される。四国地方では、「お食い初め」の魚として利用されることでも有名。
エクロールでは、その朱色で鮮やかな皮面をカリッとポアレし、青紫蘇で和えて甘海老の
ビスクスープと合わせたり、モンサンミッシェル産のムール貝やサンドライトマトとブレゼし
“アクアパッツァ風”として提供。
近縁種にカナガシラがいるが、鱗の大きさや、胸びれの色の違いで見分けることができる。


Vol.23 『猪(イノシシ)』 (11月~2月) 2014.04.15

2008 1 0051皆良田 光輝さんは、『アピシウス』 『パ・マル』で、高橋 徳男シェフの右腕として、活躍してこられた方。魚河岸で御挨拶頂いた数日後に、御自身で撃たれたという猪と鹿肉を届けて下さった。猟期になると毎週末、狩猟会の方々と長野や丹沢の山に入られるそうだ。
焼いても煮込んでも抜群の美味しさ。新鮮な赤身肉は、噛みしめると旨みがにじみ出てくる。上質な脂には深い味わいがあり、あふれる野趣は、まさにジビエならではの醍醐味。
そして、フォワグラも加えて、パテ・アンクルートを久し振りに作ってみる。このような素材を無駄にしない、手間のかかる仕事はフランス料理の原点。
猟中の経験談など、皆良田さんのお話も尽きる事無く、大変勉強になりました。
機会があれば、ぜひ猟にも御一緒させて頂きたいものです。

 

Restaurant KAIRADA  レストラン カイラダ
〒104-0061 東京都中央区銀座 2-14-6 第2松岡ビル1階  TEL/FAX 03-3248-3355
営業時間:Lunch/11:45~14:00 Dinner/18:00~21:30  日曜定休


Vol.22 『河豚(フグ)』 (11月~2月) 2014.04.15

clip_image008横浜市都筑区で店を構える「日本料理 まつ本」の御主人、松本 淳さんとは同期で20年来のお付き合いになる。 エクロールオープン当初は、先に独立した松本さんからいろいろなアドバイスも頂いた。「長谷川、商売はあきないだから、焦らず気長に頑張れ」と。
先日お店に伺った折、用意して頂いたのが、冬の絶品 『ふぐ』 料理。


AZ111世界で160種、日本周辺に約50種が分布し、中でも最も美味と言われるのがトラフグ。
白身で淡白、低脂肪。繊維質で弾力のある肉質の為、刺身は薄く切って美しく盛り付けてある。その 『ふぐ刺し』 を噛みしめると、ウッ、旨い。 コラーゲンたっぷり、プリプリした歯ごたえの皮の湯引きも堪能。やみつきになりそうな 『唐揚げ』 も御馳走になり、えもいわれぬ 『ふぐちり』鍋に舌鼓。締めは御主人も「ふぐ料理で一番美味しい」と話す 『雑炊』 で。


clip_image006季節感を大切にした丁寧な仕事、おもてなしのこころ。
何度でも訪れたくなるおすすめの一軒。

日本料理 まつ本
〒224-0032 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央 12-5-101
横浜市営地下鉄センター南駅 徒歩5分 TEL 045-942-9129
営業時間:昼/11:30~14:00 夜/18:00~23:00  月曜定休


Vol.21 『白子(真鱈)』 (11月~1月) 2014.04.15

2007 7 002魚に雪と書き、冬の北国の代表とも言えるタラ。
そのマダラの精巣。(スケトウダラの卵巣の塩蔵品が「たらこ」。)
ミネラルやビタミンに富んでいる。
タラちり、鍋料理には欠かせない存在。もちろんブイヤベースにも加えたい。
裏漉して熱々のロワイヤルに仕立て、柚子バターソースを添えアミューズグールに。
また、さっと湯がいて、根菜類のポ・ト・フーに浮かべたり。
定番のおすすめは “白子のムニエル”。 表面を香ばしくこんがり焼き、ナイフを入れると
中はトロッ。 ブール・ノワゼット(はしばみ色に焦がしたバター)と、シェリーヴィネガーの
ソースに、ケッパーも加え、からめるように添える。
付け合わせには、甘い寒締めのちぢみほうれん草のソテーを。


Vol.20 『ル・レクチェ』 Le Lectier (11月~12月) 2014.04.15

2007 6 0181開店以来数々のお気遣いを頂いている 新潟の徐さんが、冬になると送ってくださるのが、
新潟産の洋梨 「ル・レクチェ」。 驚くほどなめらかな舌ざわり、上品な甘味、豊潤な芳香。
まさに “にいがたの逸品”。 いつも本当にありがとうございます。

徐さんが燕市で営まれる 『杭州飯店』 さんは、全国のラーメン通に知られる、煮干し系・
背脂・極太麺、新潟発祥のお店。もちろん地元の人気も絶大で、一度食べたらやみつきになってしまう。 その大きさに圧倒される、もちもちした麺生地皮の “餃子” も名物。
みなさん、ぜひ燕まで足をお運びください。

杭州飯店  新潟県燕市西燕49-4 TEL 0256-64-3770
営/11:00~20:30  休/月曜(祝日の場合は翌日)


Vol.19 『ボジョレー ヌーヴォー』 Beaujolais Nouveau 2014.04.15

Beaujolais Nouveau 0021毎年11月第3木曜日に解禁される、フランス・ブルゴーニュ地方、ボジョレー地区で生産される赤ワインの新酒。日本でもすっかりお馴染みとなっている。
その年に採れたガメイ種の葡萄を、マセラシオン・カルボニックと呼ばれる製法で、早く色素を抽出し、渋みの少ないフルーティーなワインに仕上げる。
2007年の解禁日は15日。初の試みで3日間フェアを行ったところ、予想以上(予想外?)の大反響に、改めてヌーヴォー人気を痛感させられた。
用意した Joseph Drouhin 、Jean-Marc Bessone の Villages Nouveau 2007 がまたたく間に完売!
ご常連様の『でも、家で飲むより、やっぱりレストランで飲んだほうが格段に美味しいね』の
お言葉に、スタッフからも「フェア成功でしたね❤」


Vol.18 『鯖(サバ)』 (真鯖10月~12月) 2014.04.15

PP03_E181鯖の仲間には、青い背に「く」の字の斑模様があるマサバ(旬は脂の乗った秋)、腹に胡麻のような黒い点々があるゴマサバ(旬は夏)、他にタイセイヨウサバがある。
「さばを読む」(数をごまかすこと)と言われる位、昔は大量に漁獲される大衆魚であった。
現在は『関さば』(大分県佐賀関)のように、漁師さんや、漁協、仲買人さんらの努力でブランド化したものも味わえる。
和食ではお馴染みの塩焼き、竜田揚げ、締めサバ、味噌煮、みりん干しなど。
エクロールでの人気の前菜は、通称「サバじゃが」。
フィレにした鯖にたっぷりと砂糖をまぶし30分脱水する。洗い流したらやはりたっぷりめに
塩を振り1時間置く。塩を流しよく拭き取り、ワインヴィネガーで30分マリネして締める。
インカのめざめ(黄色いアンデスポテト)をマッシュにし、塩、胡椒、EXヴァージンオリーヴオイル、ゼラチンを加える。
とよ型に層になるように交互に詰めていく。固まったら2㎝厚さに切り、バルサミコヴィネグレットを添える。お寿司で言ったら、ポテトがシャリ。築地フレンチならではの一品。