旬の食材

旬の食材

Vol.67 『林檎(りんご)』 (9月~2月) 2016.11.08

DSCN6362バラ科リンゴ属。 フランス語で pomme ポンム。
ふじ、紅玉、陸奥、つがる、王林など、品種名は国内で出回るものだけでもここでは書ききれない程数多く、交雑・育成、品種改良により、世界中ではその品種は1万以上と言われる。

このところ「サンりんご」と言われるものをよく見かける。

りんごは従来、害虫の食害防止と、果実の色を鮮やかにし、また貯蔵性を高めるために袋をかけて栽培するが、近年、糖度と栄養価を上げるため、無袋(むたい)で育てるやり方が増えた。

 

 

DSCN6346サンふじ、サンつがるのように「サン=太陽(sun)」がつくと袋をかけずに栽培されたことを意味する。太陽の光を浴びて、甘さ・香りがいっそう良くなる。

19世紀にタタン姉妹の失敗から誕生したと伝えられる タルトタタン(Tarte Tatin)。言わずと知れた有名なフランス菓子。

久し振りに作ってみる。今回はレストランのデザートらしく、一人前ずつ型に1/2個分のりんごを詰め、オーヴンで焼くこと約1時間。軽く仕上げたフィユタージュ(パイ生地)は別焼きにして重ねる。     カルバドス風味のソースとヴァニラたっぷりのアイスを添えて。                                                       限定・秋の味覚コースで召し上がれます。


Vol.66 『穴子(アナゴ)』 (6月~8月) 2014.04.28

unagi

ウナギ目アナゴ科。 フランス語では congre コングル。
日本近海にはクロアナゴ、ギンアナゴなど20種以上が生息するが、一般的に穴子と言えば「マアナゴ」のことを指す。
ウナギとの見分け方の一つには、体の側面に規則正しい白点(側線孔)が並んでいること。
これが棒秤の目盛りのように見えるので、古くは 「はかりめ (秤目)」 とも呼ばれた。
天ぷら、すし種、白焼き、蒲焼きなどで食され、関東では煮穴子が、関西では焼き穴子が好まれる。 ウナギ同様、ビタミンAが豊富。
赤ワインで煮てmateloteマトロート風に。またそれを冷やしてゼリー寄せ(煮こごり)にしても良い。 蒸した穴子とじゃがいもでmarbréマルブレ(大理石)仕立てのテリーヌに。 香ばしくグリエした穴子には煮詰めたバルサミコソースを塗り、古代米のリゾットを添える。 他には、ベニエの衣でさっくりと揚げて京山椒を振り、夏野菜のエチュベと共に提供。


Vol.65 『桜鱒(サクラマス)』 (3月~5月) 2014.04.15

65サケ科サケ属の「本マス」は、遡上する春先に漁獲されることや、銀色の体色が産卵期になると桜色の婚姻色になることから「サクラマス」と呼ばれる。秋に生まれた卵は翌春孵化し、1~2年は川で過ごすが、その後海に旅立ち1年後に川に戻って来る。
北海道から本州日本海沿岸中部までの地域で降海するものが多く、富山の「鱒寿司」 は有名。サクラマスの陸封型(川や湖で一生を過ごすタイプ)や未成熟期のものが「ヤマメ」。
一度ルイベにした身を塩で締め、マリネした後サクラチップで軽く燻製にかけたサクラマスと、新じゃが、高糖度フルーツトマト、タンポポの葉で春らしいサラダ仕立てに。


Vol.64 『ブロッコリー』 (12月~3月) 2014.04.15

64.1アブラナ科の緑黄色野菜でカリフラワー同様、キャベツの変種。 地中海沿岸の原産でイタリア中心に発達した。
語源の “Broccolo” は伊語で「キャベツの芽」。
茹でてサラダ、マリネにしたり、炒め物やシチュー、グラタンなどで食卓を賑わす。 …そして、パスタに。
春分の季節 『サポセントゥ ディ アキ』 さんでいただいた「しらすとブロッコリーのパスタ」!
食欲をそそるガーリックの香り。しらすのほのかな塩気と、たっぷり入ったブロッコリーの優しい甘み。絶妙のバランス。 清潔感漂う空間で、癒し系オーナーシェフ、木村 彰博さんの温厚な人柄が感じられる繊細な料理が楽しめるこちらのお店は、伊・サルデーニャ島の郷土料理をベースにした本格イタリアン・レストラン。 2010年、築地・新富町にオープン。 シェフは毎朝足繁く、築地市場に通われています。 どうぞ皆さんお出掛け下さい。

 

64.2S’apposentu di aki  サポセントゥ ディ アキ

〒104-0045 東京都中央区築地 1-3-6 前田ビル1F
TEL/FAX 03-3542-5880  定休日:月曜日
営業時間:Lunch/11:30~14:00L.O.
Dinner/18:00~22:30L.O.


Vol.63 『子持ち槍烏賊(ヤリイカ)』 (2月~3月) 2014.04.15

63槍の穂先を思わせる細長く尖ったヒレからそう呼ばれるヤリイカ。
スルメイカと比べると身が柔らかく上品な甘みがある。
冬に深海に生息し、早春になると沿岸の岩礁に寒天質の卵を産みつけに寄ってくる。
季節を感じさせる、この子持ちヤリイカの卵は非常に美味。 ねっとりプチプチが他にない独特の食感。
和食では煮付けが旨い。 フレンチならトマト煮かブイヤベースで。
エクロールではこの春、半生っぽく火を通した子持ちヤリイカに、鹿児島産の筍と熊本産のアサリのフリカッセ(軽い煮込み)ソースを、香草のタイム風味で合わせてみた。
この時季ならではの、まさに「旬」の一皿。


Vol.62 『アンキパン』 2014.04.15

62今、「旬」の人気スポット。 川崎市の 『藤子・F・不二雄ミュージアム』 を訪れた。
藤本 弘 先生の代表作 「ドラえもん」「パーマン」「オバケのQ太郎」 などのカラー原画が、多数展示されている。 私自身子供の頃から慣れ親しみ、世代を超えて愛され続ける先生の作品を、ただ楽しもうと出掛けたのだが…、その感動は想像を遥かに上回るものだった。
「良質の娯楽を提供したい。私が漫画をかくに当たっての姿勢は、これにつきる。」
“良質の娯楽”。先生のこの言葉は、レストランのサービス業務に携わる私達の仕事にも、まさにあてはまる言葉。 料理の味はもちろん、その時間を過ごす空間の寛ぎの演出。
「大切なお金に見合った作品を」、「生涯、ひとりの男の仕事」。先生が生前語られた想いを心に刻み、有意義な一日を過ごす事ができた。
再びゆっくりと訪れてみたい、素晴らしいミュージアムでした。


Vol.61 『甘蝦(アマエビ)』 (9月~2月) 2014.04.15

61名のとおり、とろけるような甘みが特徴で、生で食されることが多い。
分類学的には「ホッコクアカエビ」と言い、タラバエビ科の仲間。
日本では、山陰以北の日本海と北海道周辺に生息し、水揚げ量日本一の新潟では「南蛮えび」、また山形では「赤えび」とも呼ばれる。
孵化後はオスとして成長し、5年位でメスに転換するという珍しい生態を持つ。
甘酸っぱいフルーツヴィネガーやキャヴィアと和え、タルタル仕立てにしたり、ハーブ系のドレッシングでカルパッチョとして提供。ベニエの衣をつけて揚げても美味しい。
今秋は味噌の旨みも余すことなく、古典的なビスクスープに。
おいしい寿司種はいろいろとあるが、故郷新潟に帰ると食べたくなるのは、やっぱり子供の頃から好きだった、この甘エビかなぁ。


Vol.60 『山東菜(サントウサイ)』 (12月) 2014.04.15

60アブラナ科の白菜の仲間。とにかく大きい!(写真の左。中央は娃々菜というミニ白菜。右の卵と比べるとその大きさが分かる。) 一般的な白菜と違うのは、葉先が丸まらず開いた状態の不結球タイプ。原産地は中国山東省。日本では埼玉東南部で栽培され、生産量は少ない。そのため東京の市場でも、12月初旬の10日間しか取り扱いがないそうだ。旬は若摘みの物は春だが、ほとんどは漬物用に大きくなってから収穫される12月。 お浸しや漬物向きだが、もちろんスープやサラダ、炒め物、クリーム煮などにしても美味しい。
刻んでベーコンとソテーした茎の部分と、帆立貝、手長海老を葉の部分で包み、柔らかく蒸し煮にして、上からとろみを付けたそのスープをかける。寒い季節にたまらないご馳走。


Vol.59 『魳(カマス)』 (8月~10月) 2014.04.15

59やや赤みを帯びた“アカカマス”と呼ばれる「本カマス」と、“ヤマトカマス”・“アオカマス”と呼ばれる「水カマス」があり、細長い体で150㎞/hにもおよぶスピードで海中を泳ぐ。
夏の終わりから秋にかけて旬を迎える魚の代表。 肉質は水分を多く含むため焼き魚に適し、特に干物にすることで余分な水分がとび旨味が凝縮する。
三枚におろしたカマスの頭と骨を、燻製にかけた後 香味野菜と煮出して燻香付きのフュメ・ド・ポワソン(魚の出し汁)をつくってみる。燻香は魚と相性がよく、カツオ節はそのよい例。
その出し汁にじゃがいものピュレと黒オリーヴのペーストを加え、スープ仕立てのソースとし、香ばしくグリエしたカマスの身とからめて召し上がって頂く。
または和食の調理法を応用し、松茸と挟み焼きにする。仕上げはフレンチらしく、ポルト酒とジュ・ド・トリュフをベースにしたソースに、牛蒡のキャラメリゼを付け合わせて。
秋茄子のフォンダンを敷いた上にカマスのソテーを乗せ、アーモンドとクミン入りの焦がしバターソースをかけても美味しい。


Vol.58 『黒いちじく』 (8月~10月) 2014.04.15

58秋の新作デザート 『黒いちじくと巨峰のクリスピーなタルト レモンミルクのソルベ添え』。
パート・フィロ Pâte fillo と呼ばれる、トウモロコシ粉が主成分の薄く軽い生地をカップ型に焼き、中にはふんわりしたカスタードクリームを詰め、旬のフルーツをのせてみる。
フレッシュの出回る時期がごくわずかで、8月から市場にお目見えする、カリフォルニア産“ブラック ミッション” こと、黒いちじく。 食物繊維やミネラルが豊富で、血液をきれいにし、美容効果も抜群。 国産物は九州・広島・佐渡・石川などで晩秋まで収穫される。
オーヴンの余熱でセミドライにしたものを組み合わせても食感がおもしろい。
深い紫色の果皮に凝縮した甘み、濃厚な味わい。
バランス良く、さっぱりしたレモン風味のミルクシャーベットを添え、お酒好きの方には香り付けにリモンチェロも振りかけて。


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